海外旅行で注意すべき病気についてまとめた記事があったので、シェアしますね。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170624-00000013-mai-soci
『約1カ月後に迫った夏休みを前に、海外旅行や短期の語学留学を計画している人もいるでしょう。しかし海外、とりわけ発展途上国での滞在では感染症のリスクがつきまといます。
海外に向かう際にどのような準備や心構えが必要なのでしょうか。
東京医科大学病院(東京都)渡航者医療センター部長の濱田篤郎教授に聞きました。
◇高熱や血便を伴う下痢以外は薬を飲んで構わない
当センターは海外渡航者の健康問題を専門に取り扱い、渡航先に応じたアドバイスやワクチン接種、予防薬の処方などを行っています。
日本人の渡航先として、2000年代に入ってから途上国、特にアジア地域を訪れる人が増加し、学生の場合は観光、留学だけでなく、ボランティア目的の渡航も増えています。
渡航先を問わず、最もポピュラーな症状が下痢です。
予防のため、海外で水道水を飲まないよう気をつけている人は多いでしょうが、盲点になりやすいのが氷です。
いくらミネラルウオーターを飲んでいても、レストランで注文した飲み物に水道水から作った氷が入っていると、下痢症になる可能性があります。
サラダなどの生ものにも要注意。滞在中、ビタミンはオレンジなど皮をむいて食べる果物から摂取するのが鉄則です。
また、栓を開けられた形跡のあるような“あやしい”ミネラルウオーターと炭酸水がある場合は、殺菌作用のある炭酸水を選びましょう。
よく「下痢をしたら下痢止めの薬は飲んではいけない」と言われますが、海外で起こった下痢は薬を飲んでもほぼ差し支えありません。
ただし、高熱や血便を伴う場合は別。薬は飲まず、医療機関を受診すべきです。
◇デング熱、マラリア…蚊にご用心
途上国で多く見られるのが、デング熱やマラリアなど蚊が媒介する感染症です。デング熱はシンガポールやマレーシアの首都クアラルンプール、最近、語学留学先として人気のフィリピンのセブなどで流行が続いています。
一方、マラリアはアフリカや南米のアマゾン、インドの奥地まで行かなければ、かかることはまずありませんが、治療が遅れると、確実に死に至ります。
デング熱は昼間に吸血するネッタイシマカ、マラリアは夜間に吸血するハマダラカが媒介します。
外出の際は日焼け止めを塗ってからディートやイカリジンなどの虫よけ剤を塗りましょう。虫よけ剤は揮発することで効くので、塗る順番が逆では効果がありません。
◇注射、タトゥー、犬…他にも潜む感染症の危険
途上国では注射などの医療行為や美容行為も感染症の危険をはらんでいます。
タトゥーやピアスの穴を開ける際の器具が汚染されていて、B型肝炎ウイルスやHIV(ヒト免疫不全ウイルス)にかかってしまった例が実際にありますから、
渡航先ではこうした美容行為を受けない方がいいでしょう。
また、狂犬病も重大なリスクのある感染症で、アジア、アフリカ、中南米、特にインド、フィリピンは世界でも有数の危険エリアです。
イヌだけではなくネコやサルも感染源になるため、動物に近寄らないことと、発病後の致死率は100%と言われていますから、もしかまれたらただちに予防ワクチンを打つことが重要です。
◇有効なワクチンの接種のしかたは
感染症の予防にはワクチン接種が有効です。
センターでは滞在する地域、期間、現地でどういう行動をするのかなどをヒアリングし、接種するワクチンとスケジュールを決めています。
例えば、フィリピンのセブに1カ月間、語学留学をするという23歳の男性には、A型肝炎と破傷風のワクチンを勧めます。
A型肝炎は魚介類など食べ物から感染するため、短期間の滞在でもかかる可能性はあります。
また、傷口から感染する破傷風は、かかると非常に強い毒素が体内で産生され、感染者の約半数が亡くなります。
日本ではけがをしてから接種してもいいですが、海外は日本ほど医療アクセスがよくないので、事前の接種を勧めています。
A型肝炎は国産ワクチンと輸入ワクチンがあり、国産ワクチンは3回の接種が必要ですが、輸入ワクチンの場合は1回の接種で約1年間有効です。
半年〜1年後に2回目を打てば約10年間効果があります。
破傷風は1968年以降生まれの人なら、原則として幼い頃に3種混合ワクチン(ジフテリア・百日ぜき・破傷風)を打っているので、1回の接種で十分でしょう。
ただし、副反応の発生により一時接種率が低下したため、母子手帳で接種の有無を確認してほしいと思います。
このような場合、センターではA型肝炎の輸入ワクチンと破傷風を同時接種して、来院が1回で済むよう配慮しています。
渡航前には、渡航先の感染症流行情報や医療機関の情報などに触れることも重要です。
事前に情報を入手し、万全の対策をとって海外で安全に過ごしましょう。』
どうですか。 海外は日本とは違った怖い病気もあります。
でも、正しい知識をもっておけば、対応も的確にできますよね!
海外では自分の身は自分で守るという意識が大切です。
![]() 外国で病気になったときあなたを救う本第5版 海外駐在者・旅行者必携 [ ジャパンタイムズ ] |